他社SSL証明書の持ち込みに対応する共有レンタルサーバー比較

この記事にはプロモーションが含まれています

目次

共用レンタルサーバーで独自SSL証明書を利用する際、レンタルサーバー会社が提供する証明書以外に、他社で購入したSSL証明書を利用したいケースがあります。

しかし、共用サーバーではセキュリティやサーバー構成の都合上、「SSL証明書の持ち込み」に対応していないケースも多くあります。

本記事では、主要なレンタルサーバー各社の持ち込みSSLの対応状況と、そのメリット・デメリットを詳しく解説します。

SSLを持ち込みできるということは、サーバー移転前にSSL証明書を設定できたりするのでサーバー移転を検討している場合は、選択肢の一つになると思います。

SSL証明書の持ち込みとは

SSL証明書の持ち込みとは、レンタルサーバー会社が標準で提供するSSL証明書ではなく、ユーザーが他社で購入したSSL証明書をレンタルサーバーに設定して利用することを指します。

持ち込みが必要となるケース

1. サーバー移転時のSSL継続利用

サーバーを移転する際、既存の証明書の有効期限が残っている場合はそのまま利用できれば新たなコストをかけずに済みます。

新規証明書の取得や設定にかかる時間を省くことも可能です。

2. マルチドメイン証明書の活用

複数のドメインで同一の証明書を使用できるマルチドメイン対応のSSL証明書を活用し、SSL管理を一元管理・複数サイト運用を効率的にできます。

  • 但し持ち込み可能なサーバーでもマルチドメイン用SSLに対応していない場合もあります。

専用サーバー・VPSとの違い

共用レンタルサーバーは、複数ユーザーで1台のサーバーを共有するという仕様上、サーバー構成・セキュリティなど運用上の制約があるためSSL持ち込みに対応していないサーバーも多くあります。

Root権限を持つ専用サーバーやVPSでは、このような制約がなく柔軟なSSL証明書の管理が可能です。その分、技術的な知識や運用負荷が増えるため、専門の担当者がいないと運用が難しい点にも注意が必要です。

他社SSL証明書を持ち込みできるレンタルサーバー比較

SSLサーバー証明書を持ち込みできる共用レンタルサーバーをまとめました。

サーバー名SSL持ち込みCSR生成証明書インストール設定費用
さくらのレンタルサーバコンパネコンパネ無料
WebARENA SuiteXサイトマネージャサイトマネージャ無料
CPI
iCLUSTA+ by GMO代行代行無料
エックスサーバー
エックスサーバービジネス
シンレンタルサーバー
ロリポップ!
スターレンタルサーバー
VALUE-SERVERコンパネコンパネ無料
CORESERVERコンパネコンパネ無料
mixhostcPanelcPanel無料
ConoHa WING
カゴヤ・ジャパンコンパネ代行11,000円
ColorfulBoxcPanelcPanel無料
ラッコサーバーcPanelcPanel無料

iClusta+・カゴヤを除いてサーバー管理画面(コントロールパネル)からCSRを作成し、サーバ証明書を申請、インストールまで全て自分で行える様になっています。

mixhost、ColorfulBox、ラッコサーバーは、サーバー管理コントロールパネルに「cPanel」を採用していて、CSR生成やSSLインストールはすべてcPanelから行うことができます。

コアサーバー・バリューサーバーはバリュードメイン系の共有サーバーです。さくらサーバーともに、独自のサーバーコントロールパネルを採用しています。

エックスサーバー・エックスサーバービジネス・シンレンタルサーバー・スターレンタルサーバーはすべてエックスサーバーグループで、すべてSSLの持ち込みは不可となっています。

Q. 他社で購入したSSLサーバー証明書の持ち込みには対応していますか?

A. いいえ。SSL証明書の持ち込みには対応しておりません。当サービスでご契約のSSL証明書のみご利用が可能です。

Xserverビジネス: SSL仕様

さくらサーバーのSSL設定

さくらインターネットでは無料独自SSL(Let’s Encrypt)も利用可能ですが幅広いSSLブランドを取り扱っています。

さくらで取得したSSLをはじめ、他社で利用の証明書もインストール可能です。

他社で利用していた証明書をインストールする場合は、証明書とその対となる秘密鍵が必要です。

秘密鍵の登録

WebARENA SuiteXのSSL設定

WebARENA SuiteXは以前から他社購入のSSLをインストール可能でしたが、設置はサポートへ依頼し有料設置でした。

2020年のアップデートでサイトマネージャーから自分で設置することができるようになり、無料で設置できるようになりました。

サイトマネージャーでCSRを作成すると「受付番号」が発行されます。

SuiteX サイトマネージャー、CSR・秘密鍵の作成画面

証明書のインストールには受付番号は必要になります。

SuiteXでインストールできるSSLは、SuiteXでCSRを作成して取得したSSL証明書のみです。他社サーバーCSRで取得したSSLはインストール不可です。

WebARENA SuiteXに他社購入の格安SSL証明書を持ち込む方法を詳しく解説:

WebARENA SuiteX: ホームページ〜独自SSL

iCLUSTA+のSSL設定

iCLUSTA+での他社SSLは「CSRの発行」「サーバー証明書のインストール」をサポートへ依頼し代行設置しもらう形です。

CSR発行(iCLUSTA+へ依頼)→ SSL証明書購入(自分でやる)→ SSLインストール(iCLUSTA+へ依頼)

証明書のインストールには1〜2営業日かかるようですが、専門スタッフに作業してもらえるので安心感があります。代行設置の場合も費用は無料です。

GMO Cloud iClusta+: 他社SSL設置代行サービス

ColorfulBoxのSSL設定

ColorfulBox、mixhostは、サーバーパネルにcPanelを採用していて、ドメインを追加すると自動でSSLが適用されますが、手動でのインストールも可能です。

インストールされたサーバ証明書のステータスが確認できます。

cPanelはローカライズされていない部分もあってわかりにくい部分もありますが慣れれば機能豊富で便利なサーバーパネルです。

ColorfulBox: 他社で購入したSSL証明書をカラフルボックスで利用する方法

カゴヤ・ジャパンのSSL設定

カゴヤではApache + OpenSSL/Apache + MOD SSLで利用可能なSSLであれば持ち込み可能です。SSLインストールは代行設置で、設定時期とSSL証明書の有効期限がどのくらいあるかによって設置費用が発生します。

カゴヤ: 他社で取得したSSLを持ち込みできますか?

まとめ

以上、SSLの持ち込みが可能な共用レンタルサーバーについてまとめました。共用レンタルサーバーでのSSL証明書の持ち込みは以下のポイントを押さえておくと選定の参考になります:

  • サーバー移転のタイミングと証明書更新時期の確認
  • SSL設定は自分で行うのか、設定代行の可否

SSL証明書の持ち込み対応は、サーバー選びの重要な判断材料の一つですが、以下の点もあわせて総合的に検討することをお勧めします。

  • サーバーの性能と安定性
  • 料金プラン
  • サポート体制