Proton Mail(プロトンメール)は送受信される全てのメールをエンドツーエンド暗号化するセキュリティとプライバシーを重視したフリーメールサービスです。
この記事を読むと以下のようなことがわかります。
- Proton Mailとは?安全性は?
- 無料でできること、有料プランとの比較
- 無料で容量を500MBから1GBにする方法
それではProton Mailの特長と使い方について深掘りしていきます。
Proton Mailとは?
Proton Mailは、スイス・ジュネーブに本社があるProton AGがサービスを提供しているメールサービスで、2014年からスタートしています。
2022年には大幅にリニューアルして、Proton Mailほか以下の機能がある総合的なサービスProtonになりました。
- Proton Mail
- Proton VPN
- Proton Drive
- Proton Calendar
Protonの公式サイトは英語のみですが、アプリは日本語対応しています。
Proton Mailの安全性
冒頭でお伝えした通り、Proton Mailはエンドツーエンド暗号化に対応したセキュリティとプライバシーを重視するメールサービスです。
GmailやOutlookなど巨大企業が提供するフリーメールサービスは、無料で大容量(1アカウント15GB)のストレージが使えて使い勝手がいいものです。
しかしその便利さと引き換えにユーザーのプライバシーが侵害されているという懸念があるのも事実です。
Proton Mailは、以下のようなプライバシーファーストの特長を持っています。
- エンドツーエンドの暗号化
Proton Mailユーザー同士のメール送受信は自動でエンドツーエンド暗号化される - データへのゼロアクセス
Protonサーバー内のデータはすべて暗号化されていて、ユーザー本人のみがアクセスできる - パスワード・有効期限付きメール
Proton Mailユーザー以外へのメール送信はパスワード設定することで安全に送信することができる - オープンソース
Proton Mailをはじめとしたアプリはすべてオープンソース化されていてコードが公開されている
自分のプライバシーを守りたい人にとって、Proton Mailは最適なサービスと言えます。
Proton Mailの機能
Proton Mailの主な機能は以下の通りです。
- アカウント作成に電話番号は不要
- 広告表示なし
- メールアドレスは
@proton.me
、@protonmail.com
が選択可能 - デスクトップ、Android、iPhoneアプリが利用できる
- 迷惑メールほか、フィルタ機能
- フォルダ・ラベル作成が可能
- メール送信予約機能
- ワンクリックで他社メールサービスからメールをインポートできる
- IMAP/SMTPサポート(有料プランのみ)
- 独自ドメインをセットアップする(有料プランのみ)
Proton Mailのウェブ版UIはGmailに似ています。Gmailを使い慣れた人なら迷わず操作できる感じです。私もそうでした。
無料でできること・有料プランとの比較
Proton Mailは、有料メールサービスですが無料でも利用することができます。(無料プランは利用範囲に制限あり)
有料プランと無料プランの機能を比較します。
プラン | Proton Free | Mail Plus | Proton Unlimited |
---|---|---|---|
価格 | 無料 | 4.99ユーロ/月 47.88ユーロ/年 | 12.99ユーロ/月 119.88ユーロ/年 |
容量 | 500MB(最大1GB) | 15GB | 500GB |
メールアドレス | 1 | 10 | 15 |
独自ドメインの メールアドレス | 1 | 3 | |
1日あたり メール送信数 | 150件 | 無制限 | 無制限 |
添付ファイル | 25MB | 25MB | 25MB |
自動返信 | |||
自動転送 | |||
フォルダ作成 | 3 | 無制限 | 無制限 |
ラベル作成 | 3 | 無制限 | 無制限 |
フィルター機能 | 1 | 無制限 | 無制限 |
迷惑メール自動削除 | |||
連絡先暗号化 | |||
Proton Mail Bridge※ | |||
スマホアプリ | |||
デスクトップアプリ | |||
VPN | 1 | 1 | 10高速 |
カレンダー | 3 | 25 | 25 |
Proton Pass | 一部制限あり |
※Proton Mail Bridgeは、OutlookやThunderbirdなどデスクトップ版のメールクライアントでエンドツーエンド暗号化使えるようにする機能です。
無料プランのままだとちょこちょこ使いづらい点があります。
しかし、Proton Mailは広告表示がありません。つまり広告収入がないので有料プランユーザーの支払う料金のみがProtonの収益ということになります。
なので無料で使える範囲が狭いのも仕方がないですね。
無料で容量を500MBから1GBにする方法
Protonに無料登録すると、最初は500MBしか容量がありません。
しかし、以下の操作を完了するとメールストレージ1GBを獲得することできます。
- Proton プライバシー機能を閲覧
- GmailをProtonに自動転送する
- SNSや大手ECサイトのログインをProtonメールアドレスに変更する
- Proton Mailのアプリを入手する
順番に説明していきます。
Proton プライバシー機能を閲覧
まず、Protonサイトからサインインして、Web版のProton Mailに入ります。
https://account.proton.me/login
受信トレイ中央にある4つのステップを順番にこなしていくだけです。
私がやった時には最初の「プライバシー機能を閲覧する」は既にチェックが入っていました。
もし既に受信トレイにメールがいっぱいある場合は、左サイドバーにあると思います。
GmailをProtonに自動転送する
2番目はGmailをProtonに自動転送する設定です。「Googleでサインイン」をクリックします。
対象のGoogleアカウントを選択して認証します。
Gmailからメールをインポートする期間を選択して「インポート開始」します。
インポートされるのを待ちます。
SNSや大手サイトのログインをProtonメールアドレスに変更する
3番目は、大手サイトのログインをProtonアドレスに変更することです。
Apple, Amazon, Facebookと並んでいます。私の場合はNetflixにしました。
「メールアドレスを変更」をクリックするとNetflixのサイトへ飛ぶので、アカウント設定からメアドを変更します。
メアド変更が完了したら「完了」ボタンを押せばステップ3は完了です。
Proton Mailのアプリを入手する
最後4番目は、Proton Mailのスマホアプリをインストールです。
アプリをインストールして、ログインするところまでやります。
Proton Mail - Encrypted Email
posted withアプリーチ
1GBボーナス獲得
再度、Web版のProton Mailに戻ると、「1GBのロックを解除しました」とメッセージが表示されます。
まとめ
以上、Proton Mailの安全性や機能についてまとめました。
- エンドツーエンド暗号化
- ゼロアクセス(暗号化したデータしか保持しない)
- スイスの厳格なプライバシー法に守られている
- オープンソースによるサービスの透明性と信頼性
- ノーログポリシー
メールの送受信やネット上でのデータのやり取りする上で、プライバシー・セキュリティは十分に配慮する必要があります。
上記機能を備えたProton Mailを利用することは、プライバシーとセキュリティを重視するユーザーにとって大きなメリットがあります。
無料版でも十分に多くの機能を利用できますが、さらに使いやすくカスタマイズしたり追加機能やストレージが必要な場合は、有料版への投資は十分に価値があると言えるでしょう。
Proton Mailをはじめ、電話番号なしで登録可能なフリーメールサービスを比較した記事も併せてご覧ください。