Adobe Creative Cloudの無料プランではどんなことができるのか、有料のコンプリートプランとの違いについて比較しながら解説します。
一昔前、プロ御用達のデザイン定番ソフトのIllustratorやPhotoshopなど1つ数万円という価格しでした。なので「Adobeのソフトは高い」というイメージがあると思います。
現在は買い切りソフトではなく「Adobe Creative Cloud」(通称Adobe CC)というサブスク型の料金体系になっています。
このAdobe CCには有料プランだけでなく、無料メンバーシップも存在し、「無料」で利用できるサービスがいくつもあるんです。
ちょっとアイキャッチ画像を作成したい、YouTubeのサムネを作りたいと言ったときには、わざわざPhotoshopやIllustratorを使わなくても無料で使えるアプリだけでも簡単に作成できちゃいます。
- Adobe CCのコンプリートプランを購入するかどうか迷っている人
- 無料のままAdobeアプリを使いたい人
AdobeIDを取得するだけで使えるアプリ、サービスをまとめましたので参考にしてください。
Adobe CCのプランを比較するなら
Adobe CC コンプリートプランと単体プラン、どちらを選ぶべき?
Adobe Creative Cloud プランの比較
こちらもおすすめ 2024年最新 Adobe CC コンプリートプランを安く更新できる!一番安い購入方法
Adobe Creative Cloud無料メンバーシップで利用できるサービス
- 2GBのクラウドストレージ
- 無料のAdobe Fonts
- Photoshop Express
- Adobe Bridgeでアセットの管理
- Adobe Acrobatオンラインサービス(PDFの作成・編集)
- Adobe PortfolioでWebサイト作成
- Behanceで作品の公開と検索
- Adobe Stockの無料素材ダウンロード&コンテンツの販売
- 無料のAdobeモバイルアプリ
- Adobe Expressの無料プラン
- Adobe Frescoの無料スタータープラン
- Adobe XDの無料スタータープラン
- Adobe Character Animatorの無料スターターモード
- Premiere Rushの無料スタータープラン
- Adobe AeroのiOSスマホ、タブレットで無料アクセス
無料メンバーシップでも上記のようなサービスが利用できます。
1. 2GBのクラウドストレージ
無料メンバーシップでは2GBのクラウドストレージがついています。
Creative Cloud デスクトップアプリをインストールしておけば、複数PCでのファイル同期が可能です。(Dropboxなどと同じように使えます)
しかし動画ファイルや画像、イラストなどは容量が大きくなりがちなので、2GBだと心許ないですね。
2. 無料のAdobe Fonts
商用利用、Webフォントも利用可能なAdobe Fontsは、無料プランでは6000のフォントが利用できます。
Adobe無料メンバーシップ
(AdobeIDを無料取得)
6,000種類のフォントを利用可能
Adobe CCサブスクリプション
(単体プランでもOK)
20,000種類以上のフォントを利用可能
有料プランならば使えるフォントは圧倒的に多いのですが、無料プランのままでも日本語フォントなども使うことができます。
▼Adobe Fontsについてこちらの記事でまとめています
3. Photoshop Express
Photoshop Expressは元はモバイルアプリとして提供されていて、現在デスクトップ版もリリースされています。
Photoshopのように高度な編集作業はできませんが、PhotoshopExpressを使うと以下のような作業が簡単にできます。
- 写真のフィルター効果
- トリミング
- レタッチ
- スポット修復(しみの除去)
- 赤目補正
- 写真コラージュ
Photoshop web版(ベータ版)もある
ブラウザ上でPhotoshopが操作できるPhotoshop web版がリリースされています。現在まだベータ版でEdge,Chromeでのみ動く状態。
ベータ版と言っても、ブラシや塗りつぶし、選択、補正、調整ツールなど基本的な機能は搭載されています。
レイヤーマスクやレイヤー効果も使えます。
クラウド上のファイルを共有したり、簡易的な編集をすることができます。編集したファイルはクラウド上のPhotoshop形式(.psdc)で保存されます。
Photoshopがインストールされていない環境でもブラウザを開けば、作業ができるというのはちょっと修正したいとか手直ししたいと言うときに便利そうです。
4. Adobe Bridgeでアセットの管理
Adobe Bridgeはクリエイティブアセットを管理できるツールです。Bridgeを使えば、複数の画像や動画ファイルを簡単にプレビューできて整理できます。
5. Adobe Acrobatオンラインサービス(PDFの作成・編集)
Adobe Acrobatのオンラインサービスではファイルへの入力、署名、共有、注釈の追加が可能です。
Acrobat オンライン6. Adobe PortfolioでWebサイト作成
Adobe Portfolioは、あらかじめ用意されているテーマを使って簡単にポートフォリオやランディングページが作成できるサービスです。(最大5サイトまで作成可能)
テンプレートを選んだら、写真をアップして必要なテキストを入力するだけでウェブサイトが完成します。もちろんレスポンシブでスマホ・PC対応です。
サイトURLは 「XXX.myportfolio.com」。サブドメイン部分は自分で設定することができます。
Googleアナリティクスのタグやメタディスクリプションを設定できたり、パスワード保護するページを作れたりと機能が豊富です。
7. Behanceで作品の公開と検索
Behance(べハンス)はAdobe版SNSサービスです。世界中のデザイナー、クリエイターが作品をアップしていて、作品から刺激を受けたり、コミュニケーションをとったりすることができます。
Adobe IDがあれば自分の作品を公開することができます。
8. Adobe Stockの無料素材ダウンロード&コンテンツの販売
Adobe Stockは作品点数2億点以上のロイヤリティフリーのストックフォトサービス。基本的にはサブスクリプションかプリペイド購入の有料プランになりますが、Adobe IDがあれば有料素材10点は無料ダウンロードできます。
さらに無料素材(写真やベクター素材、ビデオ)も非常に多く提供されているので、大いに活用できます。
また写真・イラスト・動画などコンテンツの販売も無料で出品ができます。出品したコンテンツが購入されると33%のロイヤリティを受け取ることができます。
9. 無料のAdobeモバイルアプリ
無料で提供されているAdobeのモバイルアプリを利用可能です。
10. Adobe Expressの無料プラン
Adobe ExpressはCanvaのように画像や動画を簡単に作成できるアプリです。
数千種類のテンプレートやデザインパーツが用意されているのでSNSの投稿やアイキャッチ、フライヤーも作成できます。
背景の削除やエフェクトがボタン一発でできるので、プロ並みの作品作りも可能です。
無料プランだと利用できるアセットの種類に制限があります。
11. Adobe Frescoの無料スタータープラン
1000種類以上のカスタムブラシで、水彩、油彩でペイントができる描画アプリ。ベクターブラシで印刷でも可能な線を描くことができます。
デスクトップ・モバイルあり
12. Adobe XDの無料スタータープラン
Webサイト、モバイルアプリをデザインするプロトタイプ作成アプリ。ワイヤーフレーム作成からUI/UXデザインまで複数デバイスに対応したデザインが作成可能です。
無料のスタータープランと有料フルバージョンでは以下のように機能に制限があります。
スタータープラン | XD単体プラン | コンプリートプラン | |
---|---|---|---|
料金(税込) | 無料 | 1,298円/月 | 7,780円/月 |
アクティブな共有リンク | 1つ | 無制限 | 無制限 |
ドキュメントに招待 | 最大2人の共同編集者とのアクティブな 共有ドキュメント1つ | 無制限 | 無制限 |
デザインのPDFエクスポート | 最大2回 | 無制限 | 無制限 |
プロトタイプの ビデオ録画のエクスポート (macOSのみ) | 最大2回 | 無制限 | 無制限 |
ドキュメント履歴 | 10日間 | 30日間 | 60日間 |
Adobe フォントアクセス | ベーシックライブラリ | 全フォントライブラリ | 全フォントライブラリ |
クラウドストレージ | 2 GB | 100GB | 100GB |
リンクライブラリの発行 | × | ○ | ○ |
AdobeXDの無料ダウンロードができなくなってる?
2022年9月現在、Creative Cloud アプリ上でもAdobeサイト上でも無料スタータープランの表示がなくなっています。
公式ページの「無料で始める」ボタンをクリックしても・・・
有料プランの申し込みページになります。
無料ダウンロードはできないのか?と思いきや、ページは存在していました。Adobe XDスタータープラン
スタータープランは消えてしまいました。(23年12月更新)
13. Adobe Character Animatorの無料スターターモード
自分の顔の表情や動き、声をアニメーショにできるアプリ。Adobe Senseiがリアルタイムで顔と体をトラッキングしてキャラクターに動きを与えてくれます。
14. Premiere Rushの無料スタータープラン
Premiere RushはPremiere Proの簡易版のようなイメージで、モバイルで簡単にビデオ編集ができるアプリ。
スマホで撮影した動画をそのまま編集して共有ができます。
デスクトップでも編集可能でドラッグ&ドロップなど直感的に操作できます。
Premiere Rushは動画編集でよく使う機能を限定して搭載されていて、一般的な動画編集なら十分通用するレベル。
ただし動画はクラウドに保存されるのでスタータープラン(無料)のストレージ容量だと辛いかもしれません。
スタータープラン | Expressプラン | コンプリートプラン | |
---|---|---|---|
料金(税込) | 無料 | 1,078 円/月 | 7,780円月 |
書き出し回数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
クラウドストレージ | 2GB | 100GB | 100GB |
スタータープランでは以前は書き出し回数が3回までと制限があったのですが、現在は無制限になっています。
Premiere RushはAdobe Expressを契約すると、一緒に利用できるようになります。
Premiere Rushより高度な動画編集が可能なPremiere Proプランを利用していれば、Premiere Rushも利用可能です。
15. Adobe AeroのiOSスマホ、タブレットで無料アクセス
AR仮想現実実体験できるアプリ。現実空間に3Dモデルを簡単に配置してARコンテンツを制作できます。
立体的なシミュレーションが可能になるので、平面図だけではわからないイメージを伝えることが可能になります。
Adobe CCアプリを使うための推奨スペック
Adobeからはあらゆるクリエイティブな場面で利用できるアプリがリリースされていて目移りしてしまうばかりですが、高度な作業を行うには相応のスペックがあるPCが必要になってきます。
Creative Cloud デスクトップアプリの推奨環境
Adobe CCを利用するときに基本となるCreative Cloudデスクトップアプリを実行するための推奨環境です。
Windows | Mac | |
---|---|---|
CPU | Intel,AMDまたはARM(64bit必須) | Intel(64bit) M1 Apple Silicon |
OS | Windows10(64bit)バージョン 1903以降 | 最小macOS Sierra(10.12) 推奨macOS Mojave(10.14)以降 |
RAM | 最小2GB、推奨4GB以上 | 最小4GB、推奨16GB以上 |
ハードディスク | 4GB以上の空き容量 | 4GB以上の空き容量 |
インターネット接続 | 必須 | 必須 |
ネット環境はAdobe CCのライセンス認証をする上で必須になります。(常に接続していなくてもOK)
まとめ
以上がAdobe CCの無料メンバーシップで利用できるサービスでした。
無料会員のままでも幅広いアプリやサービスを利用することができるので、無料プランで試してみてもっと使えそうと思ったら、有料プランにアップグレードする、というのがいいですね。
これらAdobeのすべてのアプリを利用できるのがAdobe CCコンプリートプランです。
Adobe CCコンプリートプランはAdobe公式サイトから申し込むと月額 7,780円、年額だと86,880円と結構な出費になります。
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