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エックスサーバー同士のサイト移行をダウンタイムなしでやる方法

2022-02-26

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エックスサーバー同士のサイト移行をダウンタイムなしでやる方法

本記事ではエックスサーバーで運用しているサイトをエックスサーバー内の別サーバー(別サーバーID)に移行する、エックスサーバー同士のサイト移行手順を解説しています。

エックスサーバーには「簡単サーバー移動」「新サーバー簡単移行」という機能が標準で提供されています。これらを利用するには以下のような条件があります。

簡単サーバー移動新サーバー簡単移行
機能の概要エックスサーバーの他のサーバーに
移動できる機能
エックスサーバーの最新スペックのサーバーに
移行する機能
利用できる条件慢性的にサーバーパフォーマンスが低い、
頻繁に障害が発生する場合のみ
サーバー番号sv1~sv15000.xserver.jp
(対象外となる場合もあり)
移行先サーバー自分では選べない自分では選べない
Xserver「簡単サーバー移動」「新サーバー簡単移行」の利用条件

本記事では「任意のエックスサーバーへ移行する」ことを前提としています。

任意のエックスサーバーへのサイト移行は、サイトが表示されない、メールが使えない(ダウンタイム)期間が発生してしまいます。

エックスサーバーからエックスサーバーのサイト移行でもダウンタイムを発生させずにサイトを移行する方法を手順を追って解説します。

エックスサーバー同士でサイト(ドメイン)を移行する時の注意点

エックスサーバーでは、既にエックスサーバー内のサーバーIDに登録されているドメインを、別のサーバーIDに登録できない仕様です。>> Xserver サーバーIDとは?自分で決める方法、使い方まとめ

エックスサーバーでは仕様上、すでにいずれかのサーバーIDで運用中のドメイン名を他のサーバーIDに重複して設定することができません。

エックスサーバー よくある質問 異なるサーバーIDへドメイン運用サーバーを変更したいです。

なので、別サーバーIDに移行するには、現サーバーのドメインを一旦削除してから別のサーバーIDに追加しなくてはいけないのです。

XserverAに登録されているドメインをXserverBに追加できない

現在のサーバー(例:Xserver A)でドメインを削除して、別のエックスサーバー(例:Xserver B)へ追加すると、すぐに情報が反映されるわけではありません。

「反映待ち」の状態になります。その期間、サイトが表示されない、メールが使えない期間が生じます。(数時間〜最大24時間)

XserverAからドメインを削除してXserverBに追加すると、サイトが表示されない時間(ダウンタイム)が生じる

なお、ドメイン設定先サーバーの変更はDNSレコード情報の変更が伴うことから、移行元サーバーからのドメイン設定を削除後、移行先サーバーへのドメイン設定を追加し、設定が反映するまでの数時間から最大24時間において、ホームページやメールを利用することができません。

エックスサーバー よくある質問 異なるサーバーIDへドメイン運用サーバーを変更したいです。

エックスサーバーから別のエックスサーバーへサイトを移行する方法は3つ

エックスサーバー同士で、別のサーバーIDへサイトを移行する方法は3つです。それぞれのメリット・デメリットもあわせて解説します。

方法1:Xserver-Aでドメイン削除 → Xserver-Bに追加する

現在のXserver-Aでドメイン設定を削除して、新しいXserver-Bへドメインを追加する、正攻法のやり方です。

メリット

  • 比較的少ない作業量ですむ

デメリット

  • サイト、メールが使えないダウンタイムが発生する(数時間〜24時間)

作業量はそれほど多くないですが、数時間〜24時間のダウンタイムが発生する のが一番のネックです。メールも使えなくなるので痛いですね。

方法2:Xserver-Aから他社サーバーへ移管し、Xserver-Bに戻す

本記事で解説する方法です。作業量は多いですが、メール、サイトがダウンする状態を防ぐことができます。また自分で作業するなら費用はほぼ発生しません。

XserverAから他社サーバーへ移管、他社サーバーからXsererBへ移管する

メリット

  • サイト、メールのダウンタイムが発生しない

デメリット

  • 作業量が2倍になる
  • 他社サーバーを契約する必要がある
  • どこのサーバーでもOKなわけではない
  • 知識が必要

移す先の他社サーバーは、いかのような機能がある自由度のあるサーバーを選ぶ必要があります。

  • SSLの持ち込みができる
  • SSLの事前設定ができる

本記事ではカラフルボックスで一時的に移行する方法を解説しています。(機能的にもXserverに劣らず優秀です)

その他、さくらインターネットシン・レンタルサーバーラッコサーバーでもSSL持ち込み可、またはサーバー移転前にSSL設定ができるので、ダウンタイムなしで移行することが可能です。


参考記事 他社で購入のSSL証明書持ち込み可の共有レンタルサーバー

方法3: 代行業者に依頼する

3つ目は移行作業を代行してくれるプロの業者さんにお任せしてしまうことです。

「サイト引越し屋さん」2000サイト以上のサイト移転を行ってきた経験豊富なプロの業者さんですので予算が許すのであればお任せしてしまうのがトラブルなく移転する一番の方法です。

メリット

  • 全て代行してくれるから安心
  • 手間が省ける

デメリット

  • 有料である

WordPress専門のサーバー移転代行サービス「サイト引越し屋さん」

エックスサーバー からエックスサーバーにダウンタイムなしで移行する手順

数時間でもサイトが表示されないと、収益にも関わる一大事です。それを避けるためには、一旦他社サーバーへドメインを移してから別のエックスサーバーへドメインを移すということになります。

XserverAから他社サーバーへ移管、他社サーバーからXsererBへ移管する

サイトの移行を2回することになるので、かなりの作業ボリュームになりますがこれならサイトが途切れることなくサーバー移行が可能になります。

今回行ったのは、
Xserver-Aにあるドメイン(サイト)をColorfulBoxへサーバー移行
ColorfulBoxからXserver-Bへサーバー移行する
という作業です。

カラフルボックスを選んだのは、SSLの持ち込みが可能でcPanelで設定ができるという点です。
※あと30日間のお試し期間もあります。

注意点としてはウェブサーバーが、ColorfulBoxはLiteSpeedXserverはNginxと違いがあります。

エックスサーバーと同じ環境に合わせたい場合は、シン・レンタルサーバーXserverビジネスがおすすめです。(同じエックスサーバーグループ)

【2024年3月更新】Xserverからシン・レンタルサーバーへサーバー移行が簡単

先日、Xserverからシン・レンタルサーバーにサーバーを移行をやってみたところ、ColorfulBoxよりも簡単に移行作業ができました。

シン・レンタルサーバーはXserverのシステムをベースにしたサーバーで、使える機能・管理画面がほぼ同じです。シン・レンタルサーバーでも管理画面から事前に無料SSLが設定できるのでダウンタイムなしで移行できました。

Xseverからシン・レンタルサーバーに移行する方法は下記記事で解説しています。

Xserverからシン・レンタルサーバーへサーバー移行は簡単!ドメインそのまま、ダウンタイムなし。

この記事ではXserverからシン・レンタルサーバーへサーバー移行する方法をステップバイステップで解説します。 Xserverを使っているけどシン・レンタルサーバーが気になっている、使ってみたいと思っ ...

続きを見る

全体の作業の流れは以下のようになります。

  1. XserverAのサイトをバックアップする
  2. ColorfulBoxへドメインを追加する
  3. サイトデータをColorfulBoxへアップする
  4. 無料SSLのLet'sEncryptのサーバ証明書を取得する
  5. ColorfulBoxでLet's Encryptをインストールする
  6. ColorfulBoxのネームサーバーに変更する
  7. ネームサーバー情報が浸透するまで待つ(数時間〜24時間)
  8. XserverAのドメインを削除する
  9. XserverBにドメインを追加する
  10. XserverBでサイトデータ移行(WordPressの場合は簡単移行)
  11. XserverBで無料SSLの事前設定
  12. ネームーサーバをXserverのネームサーバーに変更する(数時間〜24時間)
  13. 作業完了

1. XserverAのサイトをバックアップする

現サーバー(XserverA)のデータをバックアップします。

エックスサーバーのバックアップを使う

移行したいドメインのホームページデータをFTPでダウンロードするか、エックスサーバーのサーバーパネルから手動でダウンロードします。

サーバーパネル・バックアップ

データベースのバックアップ

データベースを利用している場合は、データベースもバックアップします。データベースのバックアップもエックスサーバのサーバーパネルからダウンロードできます。

サーバーパネルMySQLバックアップ

PHPのバージョン・設定確認

エックスサーバーでは複数のバージョンのPHPを利用できます。phpを利用している場合は、PHPのバージョン、php.iniの設定内容を確認、控えておきます。

エックスサーバー・サーバーパネル > PHP > PHPバージョン切り替え、php.ini設定

メールアカウント設定確認

利用しているメールアカウントを確認、控えます。メールの転送先を設定している場合はその情報も控えます。

2. ColorfulBoxへドメインを追加する

ここからはColorfulBoxへサイトを移す作業になります。

ColorfulBoxはお試し期間30日、月額528円から使えるLiteSpeed搭載のレンタルサーバーです。

ColorfulBox(カラフルボックス)

ColorfulBoxにドメインを追加するには、DNSゾーンを登録してからサーバーパネル(cPanel)でアドオンドメインを追加します。

3. サイトデータをColorfulBoxへアップする

ColorfulBoxへウェブサイトのデータをアップします。

ColorfulBoxにはWordPressの簡単インストール機能はありますが、移行ツールは提供されていません。

プラグイン(All-in-One WP Migration、Duplicatorなど)を利用するか、手動で移行する必要があります。

4. 無料SSLサーバ証明書 Let'sEncryptを取得する

ColorfulBoxでもCOMODOの無料SSLが利用できますが、ネームサーバーがColorfulBoxに向いていないと利用できません。

下記サイトからLet's Encryptのサーバー証明書を取得してColorfulBoxにインストールします。

ブラウザ上で動作する Let's Encrypt クライアント
SSLなう! (v2)

設定方法
Let's Encrypt の証明書をブラウザ上で簡単取得 (dns-01 / ECDSA もあるよ)

手順通り、1番目から順番に設定していきます。

2. チャレンジトークンの取得

wwwありでもSSLを有効にするため、example.comとwww.example.comの2つを入力してトークンを取得をクリックします。

3. ドメイン名の所有確認

ドメインの所有者であることを確認する作業です。

指定されたファイルを現在のサーバー(XserverA)に設置する「http-01」かドメインのDNSレコードにTXTレコードを追加する「dns-01」のどちらかで確認作業をします。

私はTXTレコードを追加するdns01方式にしました。

現在のサーバー(XserverA)のサーバーパネルからDNSレコード設定メニューにいきます。

SSLなうにあるホスト名(FQDN)とTXTレコードをコピペします。

Qiitaの説明ページにあるようにDNSレコードはすぐに反映されない場合があるので時間をおいてから確認しました。

※ ドメイン登録事業者の提供する DNS サーバを利用している場合などで、web 上のコントロールパネルでレコードの設定を行ってから実際に権威 DNS サーバに反映されるまでにタイムラグがある場合があります。

権威 DNS サーバに設定が反映されたことを確認してから「確認」ボタンを押してください。

ドメイン名の所有確認

所有権の確認ができればOKです。

4. 証明書発行申請

秘密鍵を作成します。「RSA」を選択して「生成」します。

RSA秘密鍵が生成されたら、「証明書発行申請」をクリックします。

無事、証明書発行されました。

このサーバー証明書は、メモ帳にそれぞれ保存しておくか、またはウィンドウはそのままにして、ColorfulBoxへのインストールに進みます。

5. ColorfulBoxでLet's Encryptをインストールする

取得したサーバー証明書をColorfulBoxにインストールします。cPanelを開いて「SSL/TLS」から設定します。

右下の方にある「SSLサイトを管理します」を選択します。

ドメインを選択して、証明書・秘密キー・証明書機関バンドルの欄にSSLなうからコピペし、「証明書のインストール」をします。

「SSL証明書が正常に更新されました」とメッセージが表示されれば完了です。

hostsファイルを編集して、ColorfulBox上のサイトがちゃんと表示されるか確認しておきましょう。

メールも利用している場合は、ColorfulBoxでメールアカウントを作成し使えるようにしておきます。

6. ネームサーバーをColorfulBoxのネームサーバーに変更する

ColorfulBox側の準備が整ったら、ColorfulBoxのネームサーバーに変更します。ドメイン管理はXserverのままでも問題ありません。

7. ネームサーバー情報が浸透するまで待つ(数時間〜24時間)

ColorfulBoxのネームサーバー情報が浸透するまで、XserverAのサーバーはまだそのままにしておきます。すぐにドメインを削除してしまうとサイトが見れなくなる場合があります。

8.XserverAのドメインを削除して、XserverBにドメインを追加する

サイトがColorfulBoxへ向いたら、XserverAにあるドメインを削除して、移行先のエックスサーバー(XserverB)にドメインを追加します。

エックスサーバー・サーバーパネル > ドメイン設定

ドメイン設定・ドメイン削除

9. XserverBにサイト設置、SSLの事前設定

前回と同じように移行先サーバー(XserverB)にサイトを移します。またSSLの事前設定を行います。

  • FTPアカウントの設定
  • PHPのバージョン、php.iniの設定
  • Webデータのアップロード
  • MySQLデータベース・ユーザーを設定
  • MySQLのデータインポート(phpmyadminから)
  • メールアカウントの追加

エックスサーバーの「WordPress簡単移行」機能を使えば移行作業も簡単になります。
関連記事 エックスサーバー WordPressを移転する手順

メールアドレスも再度設定します。

10. ネームーサーバをXserverのネームサーバーに変更する

いよいよ最後のステップです。

XserverBにあるウェブサイトやSSL、メール設定に問題ないことが確認できたらネームサーバーをまたXserverに戻します。

これで、ネームサーバー情報が浸透したら、XserverBへ移管が完了です。

以上がエックスサーバーから別のエックスサーバーへドメインを移したい(サイト移行)時に、他社サーバーへ一時移管してサイトが見れなくなる時間を作らずに移行する方法でした。

エックスサーバー同士でサーバー移管する方法のまとめ

エックスサーバー同士でサーバー移管をする方法は3つあり、方法によって作業ボリューム、コストが変わります。

サーバーダウンタイム発生覚悟で、移行元エックスサーバーからサーバーID削除→移行先エックスサーバーにサーバーIDを追加する

  • ダウンタイムは数時間〜24時間
  • かかるコスト 無し

一度他社サーバーへ移管し、他社から移行先エックスサーバーへ移管する

  • サーバーダウンタイムが発生しない
  • SSLサイトでも対応可能
  • 作業時間、作業量が多い

専門の業者さんへお任せする

  • プロなので安心
  • コストが発生

相談するならWordPress専門のサーバー移転代行サービス「サイト引越し屋さん」 がおすすめ

それぞれの作業に一長一短あります。

今回はコストをかけず、尚且つサーバダウンが発生しない方法を解説しました。

作業量は中々のボリュームです。

もう少し簡単にエックスサーバーへサーバー移行できるといいんですが。。。

SSL持ち込みできるレンタルサーバーを確認できます↓

参考記事 他社で購入のSSL証明書持ち込み可の共有レンタルサーバー

サーバー移転の流れについて説明しています↓

サーバー移行の手順は?ドメインそのままで引越しする方法と注意点

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