「ウェブサイトのドメイン移管を検討しているけれど、ドメインの登録情報がどこにあるのか、調べ方が分からない」とお悩みの方へ。
この記事では、WHOISの基本から、ドメインの登録情報の詳細な見方、そしてWHOISで情報が見つからない場合の対処法など、数々のドメイン移管を行ってきた筆者が解説します。
WHOISとは?WHOISで分かること
WHOISとは簡単に言うと、ドメイン名やIPアドレスなどに関する登録情報のデータベースです。
WHOISデータベースは一般的に公開されていて、多くのサイトやツールがWHOIS検索を提供しています。
WHOISデータベースを使用すれば、ドメインの所有者を調べることができるのでドメイン移管などの手続きの時に役立ちます。
WHOISデータベースでは以下のような内容が登録されています。
登録業者によってはWHOIS情報を非公開にすることができるため全ての情報を得ることができるとは限りません。
またトップレベルドメイン(ドメインの種類)によって、登録フォーマットが異なる場合があります。
WHOISの調べ方
WHOISでドメイン情報を調べる方法で主なものを3つ挙げます。
- ドメイン登録事業者のサイト
- オンラインWHOIS検索ツール
- コマンドラインで検索
ドメイン登録事業者のサイト
ドメイン登録ができるサービス事業者では、WHOIS検索サービスを提供しています。
WHOIS検索はだいたいフッターナビゲーションにリンクがあります。(※下記はお名前.com のフッター)
https://www.onamae.com/service/whois/
https://domain.sakura.ad.jp/whois/
https://www.value-domain.com/domain/whois/
オンラインWHOIS検索ツール
ネット上には多くのオンラインWHOIS検索ツールが提供されていて、これらのツールを使用してドメイン名やIPアドレスのWHOIS情報を取得することもできます。
- JPRS WHOIS
JPドメインのWhois検索
JPRSはJPドメイン(.jp)の登録管理を行う日本レジストリーサービスが運営 - ICANN Lookup
com,net,infoなどJPドメイン以外のWHOIS検索(英語サイト)
ICANNはインターネットのドメイン名やIPアドレスなどのリソースの割り当てと管理を行う国際的な非営利団体 - DomainTools Whois Lookup
米国のドメイン情報分析会社Domain Toolsで世界最大規模のデータベースを持つ(英語サイト) - さくらのドメイン:Whois検索
さくらインターネットが提供するWhois検索(使いやすい) - ラッコツール:Whois検索
ラッコキーワードなどで知られるラッコWebサービス
コマンドラインで検索
コマンドラインからもWHOIS検索をすることができます。
一般的なコマンドは whois
です。
whois example.com
このコマンドを実行すると、指定したドメイン名のWHOIS情報が表示されます。
WHOIS検索で見つからなかった場合は?
Whoisでドメインを検索しても結果が表示されかった場合、以下のような理由が考えられます。
- WHOISデータベースが異なる
- WHOIS情報を非公開にしている
WHOISデータベースが異なる
WHOISデータベースはひとつだけではありません。WHOIS情報を提供するサービスは多数存在します。
例えばお名前.comのWhois検索ではお名前.comがレジストラのドメイン以外は取得できない場合があります。
またドメインの種類(JPドメイン、海外のドメイン)によっても異なります。
ドメインを検索して見つからなかった場合、ほかのWhoisを使って調べてみれば見つかる場合があります。
でも何箇所で調べるのは面倒なもの。
私がいつも行なっている特定のドメインを調べる方法は以下のようにしています。
- JPドメインを調べるならJPRS Whoisで検索
- それ以外ならDomain ToolsまたはさくらででWhois検索してみる
- IPアドレスを検索する場合はCMANドメイン/IPアドレス サーチ
といった感じで調べることが多いです。
JPRS(日本レジストリサービス)は、co.jpや.jpなどJPがつくドメインを登録・管理をしている大元です。JPドメインはすべてJPRSで管理されているのでここで検索するのが間違いないです。
Domain Toolsは世界最大規模のドメインデータベースを持っている、とのことで結果が得られやすいのでこちらを使ったり、またさくらインターネットのWhois検索もわかりやすく、使いやすいです。
IPアドレスの情報(所有者や国など)を調べたい場合はCMANが使いやすいです。
WHOIS情報を非公開にしている
ドメインの所有者がWHOIS情報を非公開に設定している場合、一般のWHOIS検索では情報が表示されないことがあります。
ドメイン移管をする場合、WHOIS情報が非公開になっている場合は解除してもらう必要があります。
ドメイン登録情報のプライバシー保護・WHOIS情報の代行
登録者情報はICANNにより一般公開することが義務づけられています。そのためドメインを登録する際に「氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどの個人情報」を登録することは必須です。
そのためWHOISでは上記のような個人情報を簡単に閲覧することができるのです。
このような個人情報を取得してマーケティングなどに利用する行為が増えたためか、ドメイン登録事業者がWHOIS情報公開を代行するサービスがあります。(WHOIS情報を商用利用することは禁止されています)
このサービスは「Whois情報公開代行」「WHOISプライバシーサービス」「Whois代理公開」などと呼ばれています。
しかし、個人でドメインを所有している場合、ドメイン登録者として住所や電話番号、メールアドレスが誰でも閲覧できる状態になってしまうのはかなり抵抗があります。
このような場合にWhois情報公開代行サービスを利用すれば、個人情報を公開せずにドメイン取得ができます。(但し、属性型JPドメインではWhois情報を非公開にできません)
WHOIS情報公開代行のデメリット1:有料の場合がある
WHOIS情報公開の代行サービスは事業者によっては有料サービスの場合があります。
お名前.com では、1ドメインにつき 1,078円/年となります。※ただしドメインの新規登録時に同時にWHOIS情報公開代行を申し込むとで無料で利用できる
WHOIS情報公開代行のデメリット2:重要なメールが届かない
WHOIS情報公開代行サービスを利用すると、ドメインの登録者情報などは公開代行してくれる会社の情報になります。
そのため何か登録上の手続きを行う段階で、ドメイン登録者へメール通知がきても、本当の登録者には通知が届かないことになります。
特にドメイン移管を行う場合は、移管手続き上の移管承認メールは登録者へ配信される → ドメイン移管前にWHOIS情報公開代行は解除する必要があります。
お名前.comではWHOIS情報公開代行サービスのオプションとして、WHOIS情報公開代行をしていても本当の管理者にメール転送してくれる「Whois情報公開代行 メール転送オプション」サービスがあります。(有料サービス)
WHOIS情報の見方 - ドメイン移管時に確認しておくべき項目
WHOISで実際にドメインを検索した時に表示されるのは、前述の「WHOISデータベースでわかること」で書かれている内容です。
ここではドメイン移管する際、Whoisでどの項目を確認しておく必要があるのかみていきます。
以下は実際に当サイトのドメインtokushiyo.net
をお名前.com
のWhoisで検索した結果です。
項目名 | 意味 |
---|---|
Domain Name | ドメイン名 |
Registrar Registration Expiration Date | ドメインの有効期限 |
Domain Status | ドメインの状態 |
Registrant Name | 登録者名 |
Registrant Email | 登録者Emailアドレス |
ドメイン移管の際にはドメインのWHOISに登録されている情報が重要になるため、正確な情報を登録しておく必要があります。
他社からXserverドメインへドメイン移管をする手順を詳しく解説しています
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以上、WHOIS検索で得られる情報と利用方法についてまとめました。