「ホームページを作りたい」「ビジネスをネットで発信したい」そんな時に必ず出てくるのが「独自ドメイン」という言葉です。でも、独自ドメインって実際どんなもので、なぜ必要なのでしょうか?
独自ドメインとは、インターネット上のあなただけの住所です。「www.会社名.com」のような、世界でたった一つのアドレスのことです。
この記事では、ウェブサイトの開設を検討している方や、ブログで情報発信を始めたい方に向けて、独自ドメインの基礎知識から取得方法まで、分かりやすく解説していきます。
独自ドメインとは – Webサイトの「住所」
ネット上のWebサイトには、それぞれ固有の「住所」が必要です。その住所にあたるのが「ドメイン」です。
例えば、「google.com
」や「amazon.co.jp
」といったアドレスが独自ドメインです。「.com」や「.co.jp」の前についている部分を自由に決めることができます。

独自ドメインは、インターネット上であなたのWebサイトを見つけるための道しるべになります。
住所と同じように、同じドメイン名は世界中で重複して存在できません。つまり、一度あなたが取得したドメインは、世界中であなただけの唯一ものになるのです。
たとえば、あなたが「mycompany.com
」というドメインを取得したら、世界中の誰もが「www.mycompany.com
」というアドレスを入力することで、あなたのWebサイトにアクセスできるようになります。
「独自ドメイン」と「サブドメイン」の違い
では、なぜ「独自」ドメインと呼ばれるのでしょうか。
これは、無料ブログサービスなどで提供される「サブドメイン」(例:mysite.wordpress.com
)と区別するためです。
サブドメインは、サービス提供者のドメインの一部を間借りして使用する形になりますが、独自ドメインの所有者はあなたで、あなたオリジナルのWebサイトアドレスです。
このように、独自ドメインは単なるWebサイトの住所以上の意味を持ちます。インターネット上におけるあなたやあなたの会社の「顔」となり、オンラインでの存在感を確立する重要な要素となるのです。
ドメインの種類と特徴
ドメインを構成する要素は以下の通りです。
ドメイン名で.
(ドット)で区切られた右側の要素をトップレベルドメイン(TLD)と言います。


このトップレベルドメインには用途や組織の種類に応じてさまざまな種類があります。
馴染み深い.com
や.net
、日本の企業を表す.co.jp
や.jp
など数百種類にもなります。ドメインの種類によって取得費用、更新費用が異なります。またその種類によっては取得できる機関が限定されている場合もあります。
一般的なドメイン(gTLD)
ドメイン | 登録対象 |
---|---|
.com | 世界中の誰でも取得可能 世界で最も一般的に使用されているドメイン。企業のWebサイトやサービスで広く使われており、グローバルなビジネス展開を考えている場合におすすめです。 |
.net | 世界中の誰でも取得可能 もともとはネットワーク関連の組織向けでしたが、現在では.comの代替として幅広く利用されています。技術系のサービスやプロダクトと相性が良いでしょう。 |
.org | 世界中の誰でも取得可能 非営利組織や教育機関などで使用されることが多いドメインです。社会貢献活動や公益性の高い活動を行う場合に適しています。 |
日本の国別ドメイン(ccTLD)
ccTLDは、各国/地域に割り当てられたTLDで、日本のccTLDは「.jp」です。日本国内向けのサービスやビジネス、日本を表すドメインとして最適です。
ドメイン | 種別 | 登録対象 |
---|---|---|
.co.jp | 属性JPドメイン | 株式会社、合同会社、有限会社、合名会社、合資会社、 相互会社など |
.ac.jp | 属性JPドメイン | 学校法人、職業訓練法人、国立大学法人、大学共同利用機関法人、公立大学法人など |
.ne.jp | 属性JPドメイン | 日本国内のネットワークサービス提供者 |
.go.jp | 属性JPドメイン | 日本国の政府機関、各省庁所轄研究所、独立行政法人など |
.jp | 汎用JPドメイン | 汎用JPドメイン名 日本国内に住所を有する個人、法人 |
都道府県.jp | 都道府県.jp | ドメイン名の構造に全国47都道府県の名称を含む 日本国内に住所を有する個人、法人 |
ドメイン名の種類 -日本ネットワークインフォメーションセンター
新しいドメイン(new gTLD)
最近ではより具体的な用途や業種を表すドメインも登場しています。
ドメインを取得するメリット
独自ドメインを取得するメリットは以下のようなものがあります。
このように、独自ドメインは単なるWebサイトのアドレス以上の価値があります。独自ドメインは自身のサービスのアピールにもなります。
参考 J-Net21(中小企業基盤整備機構): 自社独自ドメインを取得するとどのようなメリットがありますか?
独自ドメインにかかる費用
独自ドメインの取得には、登録料と年間の維持費用が必要です。
ドメインの種類や登録サービスによって費用は異なりますが、主要なドメイン管理サービス各社のドメイン取得・更新費用は以下のようになっています。
ドメイン | .com 新規 | .com 更新 | .net 新規 | .net 更新 | .jp 新規 | .jp 更新 |
---|---|---|---|---|---|---|
Xserverドメイン![]() | 1円 | 1,428円 | 1円 | 1,670円 | 350円 | 3,102円 |
お名前.com ![]() | 0円 | 1,408円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 | 0円 | 1,628円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 | 0円 | 3,124円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 |
ムームードメイン ![]() | 750円 + サービス維持調整費 | 1,728円 + サービス維持調整費 | 1,628円 + サービス維持調整費 | 1,628円 + サービス維持調整費 | 2,035円 + サービス維持調整費 | 3,344円 + サービス維持調整費 |
スタードメイン![]() | 980円 | 1,780円 | 1,100円 | 1,921円 | 1,900円 | 3,100円 |
お名前.com / ムームードメインではドメイン費用のほかにサービス維持調整費がかかります
ドメイン各社では、新規登録時の費用が割安になっていることが多いです。
ドメイン維持費用(更新料)は、基本的に年1回の支払いが必要で、支払いを忘れるとドメインが失効してしまう可能性があるので注意が必要です。
その他の費用として
- Whois情報公開代行サービス:年間1078円(お名前.comの場合・無料の場合もある)
- ドメイン移管時の費用:通常1年分の更新料が必要
などがかかる場合があります。
このようにドメインを所有し続けるには維持費がかかりますが、無料にする方法があります。
「サーバー・ドメイン完全無料でWordPressを始める方法」も併せてご覧ください:
独自ドメインの選び方(文字制限・命名のポイント)
ドメインを取得するのに、.com
や.jp
などの種類がありますが .
(ドット)の前の文字列は自分の好きな文字を選ぶことができます。
しかしドメイン登録にはルールがあります。ドメインの種類によってそのルールは違いますが、最もよく使われる.comや.jpなどでは以下のようになります。
以下は独自ドメインに使用できる文字と文字数です。
ドメイン | 使用できる文字 | 登録できる文字数 |
---|---|---|
.com .net ローマ字.JP 属性型JP | 半角英数字(a~z、0~9) 半角のハイフン「-」 | 3文字〜63文字 |
日本語.jp | 全角ひらがな・カタカナ・漢字・ 半角英数字(A~Z、0~9)・半角のハイフン「-」 「・」「ヽ」「ヾ」「ゝ」「ゞ」「々」「ー」など使用可能 | 1文字〜15文字 |
- ドメインには大文字・小文字の区別がありません。どちらの場合も同じドメインを指します。
- 先頭および末尾に「-(ハイフン)」は使用できません。
現在、ドメインとして登録できる文字数は「3〜63文字」と決められていますが、インターネット初期1980年代〜1990年代初期は1文字・2文字ドメインの取得が可能だったためです。
「x.com
」は1993年に登録され、イーロン・マスク氏が創設したPayPalの前身企業で利用されていました。その後、イーロン・マスク氏がPayPalから買い戻し、2023年にTwitterが「X」に名称変更した際に、x.comが再び利用されることになったのです。
「x.com
」のような1文字ドメインは、古くからの取得者がドメインの権利を維持しているため現在も存在しています。
.com、.net、.orgなど主要なgTLDでは、すでにすべての1文字・2文字ドメインは取得済みとなっており、新規取得は不可能です。
因みに「z.com
」は、日本のGMOインターネットが1997年に取得して現在も所有しています。
ドメインを決めるポイント
ドメイン名の選定は、あなたのウェブサイトの印象を大きく左右する重要な決断です。ドメインを取得したらそれはあなた(または会社)のホームページアドレスになります。
例えば、taro-yamada.com
というドメインを取得したら、
のように、そのドメインがホームページアドレス・メールアドレスになり、会社の名刺やショップカードに記載することになります。
事業やサービスの名前などわかりやすく、ドメイン名から、会社やお店の名前、どんなサービスなのか想像できるようなものが良いでしょう。
- シンプルで覚えやすい名前を選ぶ
- ブランドや事業内容の特徴を反映させる
- 検索エンジン対策(SEO)ビジネスやサービスに関連するキーワードを含める
- 既存の商標やブランドとの重複確認
これらのポイントを押さえて、長期的な視点でドメイン名を選択することをお勧めします。一度決めたドメインを変更することは、ビジネスやSEOの上でも大きな影響がでる可能性があるので慎重に選びましょう。
関連記事会社名のメールアドレスを作るには-独自ドメインの取得
独自ドメインの取得方法 – おすすめサービス比較
ドメインを取得するのは難しいことではありません。独自ドメイン取得は、実は数クリックで完了できる簡単な手続きです。
ただし、ドメインは「早い者勝ち」のルールが適用されます。特に企業名や一般的な単語、話題のキーワードなどは、すでに取得されている可能性が高いため、できるだけ早めに希望のドメインの空き状況を確認することをお勧めします。
ドメインを即時取得できるのは、クレジットカード決済になります。銀行振り込みやコンビニ決済なども利用できますが、支払い確認ができるまでドメイン取得はされません。
またクレジットカード登録が必須の場合があります。例えば、お名前.comでは0円でドメイン取得ができるキャンペーンがありますが、0円で支払いが発生しなくてもクレジットカードの登録が必須です。
料金プランや特徴を紹介していますので、ご自身のニーズに合った会社選びにお役立てください。
Xserverドメイン
価格 | 新規取得 | 移転 | 更新 |
---|---|---|---|
.com | 1円 | 1,428円 | 1円 |
.net | 1円 | 1,670円 | 1円 |
.co.jp | 4,136円 | 4,136円 | 4,136円 |
.jp | 350円 | 1円 | 3,102円 |
お名前.com
お名前.comはおそらく日本最大のドメイン取得サービスです。通常のドメイン取得のほか、文字数が少なく覚えやすい、商品・サービス等を表現しやすいというプレミアムドメインも取り扱っています。 サポートもメール・チャットのほか電話でもサポートしています。DNS管理サービス、メール転送/URL転送も ドメイン取り扱い600種類以上
価格 | 新規取得 | 移転 | 更新 |
---|---|---|---|
.com | 0円 2個目750円 | 1,012円 | 1,402円 |
.net | 0円 2個目750円 | 1,012円 | 1,628円 |
.co.jp | 2,040円 | 1,320円 | 4,125円 |
.jp | 330円 2個目1,880円 | 3,124円 | 3,124円 |
ムームードメイン
ムームードメインはロリポップ!レンタルサーバー、カラーミーショップを運営するGMOペパボのサービスです。 ムームーDNSでGMOペパボの各サービスにかんたん連携できます。 ドメイン取り扱い400種類。
価格 | 新規取得 | 移転 | 更新 |
---|---|---|---|
.com | 799円 | 1,728 円 | 1,728円 |
.net | 799円 | 1,848円 | 1,848円 |
.co.jp | 4,378円 | – | 4,378円 |
.jp | 999円 | 3,344円 | 3,344円 |
SEO・被リンク付・ドメインパワーのある優良中古ドメインという選択肢もあり
最近は、過去に利用されていたけれど現在は使われていない「中古ドメイン」をあえて取得すると言うパターンも多く有ります。
中古ドメインには過去に使われていたサイトの評価や被リンクを引き継ぐことができるというのが大きなメリットです。


お名前.comでは中古ドメインをオークション形式で取得できます。

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