GMOグローバルサイン(旧名GMOクラウド)の共用サーバーiCLUSTA+(アイクラスタプラス)は2005年から続く老舗レンタルサーバー。
サーバー稼働率は100%保証で安定性抜群なのに月1,027円から利用できるコスパに優れた法人向けレンタルサーバーです。
サーバ不正侵入検知・防御装置(IDS/IPS)標準提供。
iCLUSTA+ by GMO 料金プラン
プラン | ミニ | レギュラー | プロ |
---|---|---|---|
月額費用 (36ヶ月契約) | 1,027円 | 1,155円 | 1,947円 |
月額費用 (12ヶ月契約) | 1,027円 | 1,551円 | 2,598円 |
ディスク容量 | 300GB | 500GB | 750GB |
マルチドメイン | 61 | 91 | 121 |
データベース | MySQL 無制限 | MySQL 無制限 | MySQL 無制限 |
メールアドレス | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
無料独自SSL | |||
その他 | 初期費用¥5500 24、36カ月契約は初期費用無料 FTPアカウント:10 サイト同時アクセス上限:60 スケールアップ 1回/月 MovableTypeは有料OP | 初期費用¥5500 24、36カ月契約は初期費用無料 FTPアカウント:無制限 サイト同時アクセス上限:80 スケールアップ 5回/月 MovableType商用ライセンス1 | 初期費用¥5500 24、36カ月契約は初期費用無料 FTPアカウント:無制限 サイト同時アクセス上限:100 スケールアップ 5回/月 MovableType商用ライセンス1 |
各プランの利用料以外に、サーチャージ(サービス維持調整費)がかかります。
レギュラープラン12ヶ月契約の場合、サーチャージは¥1,872で利用料の約10%程度が加算されます。
GMOグループは2023年からサービス維持調整費を導入しています。
サーチャージとは、急激な円安、電気価格、半導体不足による仕入価格の上昇などの原価増を背景に、
サーチャージについて(GMOクラウドのレンタルサーバーiCLUSTA+)
現状のサービス品質を維持するための価格の加算金となります。
iCLUSTA+ by GMOの特徴
- サーバー稼働率を2012年から公表し安定性を重視している
- SLA保証
対象はWebサーバ、メールサーバ、データベースサーバを100%保証 - 国内データセンター
- 信頼性の高い侵入防止システム(IPS)
- データ移行ツール有
- アクセス負荷対策
- 24時間365日無料サポート
時間外でも有人対応 - MovableTypeの商用ライセンスが付いている(ミニプラン以外)
- モリサワWebフォント利用可
- 利用料以外にサーチャージ(サービス維持調整費)が発生する(※2023年1月より)
- サーバ安定のため機能制限も多い
- マルチドメインの仕様はミニプラン相当になる
- バックアップは有料オプション(月額770円〜)
- 速度は若干遅め
メリット1:サーバーの安定性を重視
iCLUSTA+では名前の由来である「クラスタ技術」と呼ばれる分散処理によりサーバー構成を冗長化(複数構成化)し、高い安定性を実現しています。
公式サイトでもアピールされているようにサーバー稼働率100%のサーバー運営をしています。
サーバー障害でホームページにアクセスできない、メール送受信ができないといったトラブルを避けたい法人やビジネスにおすすめのレンタルサーバーです。
サーバー稼働率実績を公表
iCLUSTA+では2012年から月毎のサーバー稼働率をサイト上に掲載しています。過去の稼働率を見てもほぼ100%で99%を下回ることはなく、サーバーが安定しているのがわかります。
サービス品質SLA100%を保証
SLAはサーバーダウンが発生した場合にダウン時間に応じてサーバー利用料を返金する制度です。
iCLUSTA+では「Web・メール・データベース」サーバーにおいて100%を保証しています。
実際の使用感
稼働実績でアピールされている通り高い安定性で安心してサーバー利用できています。
メリット2:セキュリティ対策
サーバー攻撃からデータを守る信頼性の高い侵入防止システム(IPS)に加え、ウェブサイト、メールを守る対策があります。
海外からのアクセス遮断
WordPressをはじめとするCMSでサイト運営することが一般的になっている昨今、プログラムの脆弱性を狙った攻撃も頻繁に起こっています。こうした悪意のある攻撃は海外から行われることが多いため、海外からのアクセス遮断はサイトを守る一つの方法となります。
iCLUSTA+ではサーバー管理画面から、ボタン一つで海外からのアクセス制限を可能にします。
※不正有無に関わらず海外からのWebサイトへアクセスが一切不可となるので海外とのやりとりがある場合は注意が必要です。
簡易Web脆弱性診断と有料の脆弱性・マルウェア対策
サーバーパネルから指定のURLの簡易脆弱性診断ができます。無料Web脆弱性診断は攻撃を伴わないパッシブスキャンを行います。(1ドメインにつき1日3回まで)
WordPressなどでサイト運営をしていて、リスクの高い脆弱性・マルウェア対策を行うなら有料オプションの「SiteLock」も利用可能です。
無料SSLはLet's EncryptではないアルファSSL
他社サーバーでは無料SSLはLet's Encryptを導入していることが多いですが、アイクラスタの無料SSLはトリトン社が発行する国産の独自SSL「アルファSSL」です。
安全なウェブサイト運営ができる対策がいくつもあって安心できます
迷惑メールフィルタ・メールウィルス除去
迷惑メール対策もサーバーパネルから設定可能で、メールアドレス全体、個別のアドレスごとにも設定できます。
メールウィルス除去は、信頼性の高いシマンテック社のサービスを採用しておりメール送受信でメールウィルスチェックを行っています。
メリット3:サポート体制がいい
24時間365日無料サポートがあり、土日、夜間でも対応してくれます。
技術的な問い合わせも電話で可能(電話対応は平日のみ)なので、とりあえず電話して確認したい、聞いてみたいという場合には嬉しいサポートです。
サポートへ平日デイタイムのみの会社が多い中、土日にもサポート対応してくれるのはありがたいところ。
メリット4:MovableTypeの商用ライセンス付き
MovableTypeはWordPress同様に人気の高いCMSです。MovableTypeを商用で利用するにはSixApart社の販売するライセンスを購入しなければなりません。(MovableType 通常ライセンス90000円〜)
MovableTypeを使うメリット
MovableTypeはWordPressに比べてセキュリティリスクが低く、企業向きと言われるCMSです。
- 静的HTMLを出力するのでアクセス負荷に強く、高速表示が可能になる
- 静的ファイルなのでWordPressなどに比べセキュリティリスクが低い
- 日本企業の提供・サポートするCMSなので信頼性が高い
レギュラープラン以上にはMovableTypeの商用ラインセスが1つ付いているのでMovableTypeを使いたい人は、レギュラープラン以上を申し込みましょう。
MovableType以外にもWordPress,EC-CUBEの定番CMSをサーバー管理画面から簡単インストールできます。
その他、MakeShop(ネットショップ作成)、BiNDup(サイト構築)、サイボウズ(グループウェア)などの有料オプションを使うことができます。
メリット5:サブドメインでECショップも開店できます(MakeShop)
自社ドメインで本格ネットショップを開店できる人気のネットショップASP「MakeShop」がサーバーインストール不要で利用可能です。(有料オプション)
ネットショップはサブドメインで運用できるので
www.example.co.jpはコーポレートサイト、
shop.example.co.jpはECサイト
という運用が可能になります。
GMOメイクショップ社が提供しているMakeshopの全ての機能が使えるわけではなく、一部制限があります。
メリット6:サイトのアクセス急増にも対応
通常共用レンタルサーバーでは、あるサイトにアクセスが急増するとサーバー負荷を抑えるためにリソース制限をかけたり、サイトが表示されなくなる場合があります。
iClusta+ではアクセス急増した場合にも、同時アクセス数の上限を一時的に緩和するスケールアップ機能や、上限引き上げのオプションサービスがあります。
デメリット1:サーバ安定のため制限も多い
前述の通り、iCLUSTA+はサーバーの安定稼働を重視しているため、サーバーの自由度はそれほど高くないです。
.htaccessでも有効な記述が少なかったり、サブドメインの追加、マルチドメインの追加、SSL設定などは自分で設定するのではなく、管理画面から申請する形になります。
色々と仕様に制限があるので、WordPressのプラグインが使えなかったりなど制作者泣かせと言われたりもしていました。
2021年に.htaccessに記述可能なディレクティブが緩和されて、現在はWordPressの高速化プラグインなども利用できるようになっています。
デメリット2:マルチドメインの仕様はミニプラン相当
レギュラー、プロプランで契約をしても、マルチドメインについてはミニプラン相当の仕様になります。
- マルチドメインのメールアドレスは10個まで(それ以上は有料)
- メーリングリストが有料オプション
- MovableTypeの商用ライセンスが有料オプション
マルチドメインでメールアドレスを10個以上使いたい場合は、有料になってしまうので注意です
デメリット3:バックアップは有料オプション
iCLUSTA+を検討する中で、バックアップは標準提供されていないのが一番残念なところです。
オプションで申し込みをすれば、7世代まで別のデータセンターに遠隔バックアップされ、復旧もプランマネージャーから行うことが可能です。
WordPressやMovableTypeなどCMSで運用している場合は、CMS側でバックアッププラグインをインストールしておくか、バックアップオプションを申し込みした方が安心です。
まとめ
以上、iClusta+のおすすめとメリット・デメリットをまとめました。実際2014年から現在まで利用しています。
WEBサイト表示速度は決して速いとは言えませんが、サーバーダウンはほぼありません。
メールのトラブルもなくサポートも私の場合はメールのやり取りしかありませんが、対応は速い方だと感じます。
サーバーのコントロールパネルは「PlanManager」という独自のコントロールパネルは最近刷新されてわかりやすくなっています。
最近定期的に機能追加や速度改善などが行われていて、個人的には総合的に安心感があり気に入っています。
法人として契約するならレギュラープラン以上がおすすめです。
中小企業・法人向けレンタルサーバーを選ぶならこちらの記事も参考になります。