この記事ではレンタルサーバー、ドメインすべて無料でWordPressブログを始める方法について解説しています。
WordPressを始めるには、WordPress、レンタルサーバー、ドメインの3つが必要です。
WordPress自体は無料で使えますが、レンタルサーバー・独自ドメインは基本的に有料になります。
しかし世の中には無料で使えるレンタルサーバーやドメインも存在します。
お金をかけたくない、続けられるかわからないからまずは無料で試してから始めてみたいと思っている方に無料サービスを使ってWordPressブログを始める方法を説明します。
- ブログを始めたいけど、なにから始めるのがいいのかな?
- 無料でWordPressブログを始める方法が知りたい
- お金をかけずにWordPressブログを始める方法が知りたい
この記事ではこのような疑問が解決できます。
完全無料でWordPressをはじめる方法
冒頭でWordPressをはじめるにはWordPress、レンタルサーバー、ドメインの3つが必要と言ってしまいましたが、レンタルサーバー、ドメインが無くてもWordPressを使う方法があります。
「完全無料」という観点からWordPressを利用する方法は2通りです。
- WordPressのブログサービスを利用する
- 無料ドメイン・無料レンタルサーバーを使ってWordPressを利用する
この2つの方法について説明します。
WordPressのブログサービスを利用する
一つ目はWordPressの無料ブログサービス。
アメブロやFC2ブログなどのブログサービスと同じようにWordPressでブログを開設することができます。
WordPressの無料レンタルブログサービス2社
WordPressのレンタルブログサービスで信頼性があっておすすめのサービスは以下の2社です。
- WordPress.com
- シン・ブログ (旧wpXブログ)
WordPress.comはアメリカ、カリフォルニアの企業Automatticが運営しているブログサービス。AutomatticのCEOはWordPressの創設に関わっており、AkismetやJetPack、WooCommerceなど人気が高く、利用者の多いWordPressプラグインをリリースしていることでも有名です。
シンブログ(旧Wpxブログ)はシンクラウド株式会社が運営するWordPressブログサービスです。元々エックスサーバー の運営でしたがグループ会社のシンクラウド株式会社に事業移譲されています。
シンブログは無料でも独自ドメインが利用できたり、作成できるブログは5つなどWordPress.comより無料でできる機能が充実しています。
WordPress.com | シン・ブログ | |
---|---|---|
運営会社 | Automattic(アメリカ) | シンクラウド株式会社(日本) |
メディア容量 | 1GB | 3GB(1ブログにつき) |
独自ドメイン | 有料プランでのみ可 | ドメインは取得は有料 |
作成できるブログ数 | 1 | 10 |
プラグイン追加 | 有料Creatorプラン以上 | インストール済みのプラグインのみ |
広告表示 | 有り | 有り スマホのみ |
WordPressブログサービスのメリット・デメリット
- WordPressのインストール不要
- すぐにWordPressブログが開設できる
- サーバー管理など技術的なことを意識しなくてもいい
- 機能の制限が多い、カスタマイズできるのはごく一部
- 運営社側の広告が表示される
- アフィリエイトやAdsense広告が貼れない
- サービス終了になる可能性がある
WordPressのレンタルブログサービスは手軽に始められる反面、機能が制限されているのでやりたいことができないといったことになります。
制限を解除するには上位の有料プランに変更する必要があります。
レンタルブログサービスは本格的なブログ運営には不向き。
WordPressにまずは触ってみたい、日記感覚で運営したいという人向きのサービスになります。
無料ドメイン・無料レンタルサーバーでWordPressを使う
2つ目は無料ドメイン・無料レンタルサーバーでWordPressをはじめる方法です。
レンタルサーバースペースにWordPressをインストールして利用するため、WordPressレンタルブログサービスに比べて自由度が高くなります。
無料ドメイン・無料レンタルサーバーでWordPress始めるのに向いている人
- コスト負担なしでWordPressを使いたい
- WordPressのテスト環境が欲しい
WordPressが使える無料レンタルサーバーでおすすめなのは以下の3つです。
Xfree(エックスフリー)新規受付終了- シンフリーサーバー(旧シン・クラウド for Free)
- StarServerFree(スターサーバーフリー)
- XREA(エクスリア)
この3つのサービスについては次のセクションで詳しく説明します。
完全無料でWordPressブログを始めるまでのステップ
ここからは無料ドメイン、無料レンタルサーバーでWordPressをはじめる具体的な方法について説明します。
WordPressをはじめるのに必要なステップは2つです。
- WordPressが使える無料レンタルサーバーを選ぶ
- 無料でドメイン取得する
1. WordPressが使える無料レンタルサーバーを選ぶ
WordPressを使うには、PHP(プログラム)とMySQL(データベース)が使えるサーバーが必要です。
この条件を満たした無料レンタルサーバーでおすすめは3つです。
無料サーバー | ※新規受付終了 | シンフリーサーバー 旧シン・クラウド for Free | StarServerFree | XREA |
---|---|---|---|---|
プラン | WordPressプラン | -- | フリー PHP+MySQL | XREA Free |
容量 | 2GB | 10GB | 2GB | 2GB |
転送量上限 | ーー | 900GB/日 | 非公開 | 5GB / 日 |
独自ドメイン | 5個 | 10個 | 1個 | 20個 |
PHP | ||||
MySQL | 5個 | 5個 | 1個 | 5個 |
独自SSL | ||||
メールアカウント | 100個 | |||
広告表示 | 広告あり スマホ・タブレットのみ | なし | 広告あり スマホのみ | 広告あり |
運営会社 | エックスサーバー | シンクラウド | ネットオウル | GMOデジロック |
Xfree (新規受付は終了)
※新規受付は終了しています。後継サービスとしてシン・クラウド for Freeがリリースされています。
エックスサーバー が運営する無料レンタルサーバーサービス。無料でもオールSSD対応などハイスペックなサーバーが提供されています。
無料プランは3つあり、HTMLのみなら広告表示なしで利用できるプランもあります。
さらに独自ドメインが使えてWordPressも使えるプランが用意されています。
ただし、無料SSLには対応しておらず、メールも利用不可となります。
シンフリーサーバー(旧シン・クラウド for Free)
エックスフリーの後継サービスで、機能が大幅にアップした無料サーバーになっています。旧名称はシン・クラウド for Free。
広告なし、SSD10GB!さらに無料独自SSL対応でWordPressの運用ができるという太っ腹な無料サーバーです。
メールは使えませんが、FTPでの接続もできてPHP,Perl,Python,Rubyが使える自由度の高さが魅力です。WordPressのほか、EC-CUBEの簡単インストールも可能です。
エックスサーバーのグループ会社であるシンクラウド株式会社が運営。上位サーバーとしてエックスサーバーより速いとも言われるシンレンタルサーバーがあります。
機能 | 内容 | 機能 | 内容 |
---|---|---|---|
費用 | 無料 | ディスク容量 | 10GB |
利用期限 | 3ヶ月 3ヶ月ごとに更新手続きが必要 | 利用可能なプログラム | Perl / PHP / Ruby / Python / SSI |
ドメイン | 5個 | PHPバージョン | PHP7,8 |
サブドメイン | 50個 | データベース | MariaDB 10.5.x |
無料独自SSL | データベース数 | 5個/容量500MB | |
メール | WordPress簡単インストール | ||
FTP | SSH | ||
サポート | バックアップ | 14日間 |
StarServer Free
こちらは高機能、格安レンタルサーバーで知られるスターサーバーを運営するネットオウルの無料レンタルサーバーです。
ネットオウルもエックスサーバーのグループ会社なので信頼度は高いです。
無料サーバーの仕様もエックスフリーと似ています。
こちらの広告表示もスマホからのアクセスのみ表示されるようになっています。
スターサーバーフリーは、SSL・メールには非対応です。
フリー | フリー 容量増加 | フリー PHP+MySQL | |
---|---|---|---|
費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
ディスク容量 | 2GB | 4GB | 2GB |
商用利用 | |||
広告表示 | 無し | 有り スマホ・タブレットのみ | 有り スマホ・タブレットのみ |
ドメイン | 1個 | 1個 | 1個 |
サブドメイン | 50個 | 50個 | 50個 |
利用可能なプログラム | SSI(※execを除く) | SSI(※execを除く) | PHP / SSI(※execを除く)/ PEAR |
.htaccess | |||
PHP | PHP5,7,8 | ||
MySQL | 1個/ 50MBまで | ||
WordPress | |||
無料独自SSL | |||
FTP | |||
ファイルマネージャー | |||
メール | |||
メール送信制限 | -- | -- | 50通/日 |
有料のスターサーバーについてはこちら。
XREA Free
https://www.xrea.com/XREA Free(エクスリアフリー)は、GMOデジロックが提供する無料レンタルサーバーです。
無料サーバーは2001年からと歴史は古く、無料ながらSSLに対応、データベースもMySQLとPostgreSQL、SQLiteが利用可能、メールアカウント取得可能などできる機能が充実しています。
上位版としてXREA Plus、Mail & Backupがあり、どちらも月額209円〜、88円〜と格安で利用可能です。
機能 | 内容 | 機能 | 内容 |
---|---|---|---|
費用 | 無料 | ディスク容量 | 10GB Web, メール, DB |
転送量上限 | 5GB / 日 | 利用可能なプログラム | Perl / PHP / Ruby / Python / SSI |
ドメイン | 20個 | PHPバージョン | PHP5.6, 7, 8 |
メール | 最大100アカウント 送受信数1000/ 日 添付ファイル容量2GB | データベース | MySQL 5個 PostgreSQL 5個 SQLite |
Webメール | 無料独自SSL | ||
バックアップ | 15世代 | WordPress簡単インストール | |
FTP | SSH | ||
サポート | メール・チャット | ファイルマネージャー |
2.無料でドメイン取得する
次はドメインを無料で取得する方法です。無料ドメイン取得は、レンタルサーバーに比べてハードルが高いです。
無料でドメイン取得ができる代表的なサイトは以下になります。(正確には3つ目は独自ドメインではなくサブドメインなのですが)
Freenom
Freenomはドメイン取得サービスを行っているオランダの会社です。
Freenomでは.comや.netのような一般的なドメイン(有料)の取得ができるほか、特定の無料ドメインを扱っています。
無料ドメインは.tk
/ .ml
/ .ga
/ .cf
/ .gq
という見慣れないドメインになります。
辞書に載っている単語、3文字以内の単語は特別あつかいになり有料となります。
2023年2月現在、技術的な問題で新規登録ができないとメッセージが表示されていて、ドメインの取得ができないようです。
Dot TK
こちらも.tk
ドメインが取得できるサイトです。
.tk
とはニュージーランド領土の「トラケウ」に割り当てられているccTLD(国別トップレベルドメイン)です。日本で言う.jpと同じです。
Freenomでも.tk
ドメインが取得できますが、こちらのサイトでも取得可能です。
利用するには条件があり、90日間で25回のアクセスがない場合は自動停止になります。また取得後12ヶ月で更新手続きが必要となります。
No IP
ダイナミックDNSサービスを提供しているサイト。
有料・無料プランがあり、無料プランの場合はddns.net
のサブドメインを利用できます。(独自ドメインではないです・・・)
無料ドメインのデメリット
無料ドメインを取得できるサイトを紹介しましたが、無料ドメインを使う上でのデメリットもあります。
- 取得にはさまざまな条件がある
- 無料で使うには都度、更新作業が必要
- フィッシング詐欺サイトなどで使われているためユーザーに不信感を与える
- レンタルサーバーによっては
.tk
や.ml
ドメインは利用できない場合がある - 突然利用できなくなる恐れがある
このように無料ドメインには取得・利用にかなり制限があります。
突然利用停止になる不安定さや無料を維持するための労力を考えると無料ドメインはあまりお勧めできません。
年間2000円弱の維持費で.comや.netなど有料ドメインを取得する方が断然良いのではないでしょうか。
ドメインを格安で取得する方法
無料ドメイン以外の方法でドメインを格安で取得する、二つのパターンを紹介します。
初回1円〜格安でドメインを取得する
ドメイン取得サービスを行っている会社では随時ドメイン取得が1円、0円でできるキャンペーンを行っています。
人気の.comや.netが1円から取得することが多いです。(2年目以降は更新費用が発生します。)
更新費用はドメインの種類、管理会社によって違います。
ドメイン | .com 新規 | .com 更新 | .net 新規 | .net 更新 | .jp 新規 | .jp 更新 |
---|---|---|---|---|---|---|
Xserverドメイン | 1円 | 1,428円 | 1円 | 1,670円 | 350円 | 3,102円 |
お名前.com | 0円 | 1,408円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 | 0円 | 1,628円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 | 0円 | 3,124円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 |
ムームードメイン | 750円 + サービス維持調整費 | 1,728円 + サービス維持調整費 | 1,628円 + サービス維持調整費 | 1,628円 + サービス維持調整費 | 2,035円 + サービス維持調整費 | 3,344円 + サービス維持調整費 |
スタードメイン | 980円 | 1,780円 | 1,100円 | 1,921円 | 1,900円 | 3,100円 |
ドメイン無料特典があるレンタルサーバーを選ぶ
もう一つの方法は、レンタルサーバーの無料特典としてドメインを取得することです。
レンタルサーバーの利用料は発生しますが、契約している間はドメインは無料で使えます。
※GMO、GMOグループのConoHaやロリポップ!はドメイン同様、サーバー代金にもサービス維持調整費10%〜20%が上乗せされます。
まとめ
無料ドメイン、無料レンタルルサーバーでWordPressをはじめる方法について解説しました。
この記事で紹介した無料レンタルブログサービスや無料レンタルサーバー、無料ドメインを利用すればお金をかけずに、簡単にWordPressブログをスタートすることができます。
しかし無料で使うためには色々な機能制限や条件があるため、無料の範囲ではやりたいことができない場合も多いです。
まずはWordPressを使ってみたい、使用感を確かめたいという人は本記事で紹介したサービスを利用してみるのがおすすめです。