レンタルサーバーのサービス内容を確認する上で、必ず確認した方が良い項目の一つに「転送量」があります。
レンタルサーバーの転送量とは何か?また自分のサイトはどのぐらいの転送量があるのか、計算する方法、確認する方法をまとめます。
レンタルサーバーの転送量とは
ユーザーがサーバーとの間でデータのやり取りをする時に発生するデータ量のことです。サーバーのデータ送受信であげられるのは以下のようなものです。
サーバー転送量に関わるもの
- ウェブサイトを閲覧する
- メールの送受信
- FTPなどでデータをアップロード・ダウンロードする
SNSでブログが取り上げられて大量アクセスされると、ウェブサイトから送られるデータ量が急増するため転送量が大幅に増えるということになります。
レンタルサーバーで転送量が増えるとどうなるの?
転送量が増えるということはサーバーではそのデータの送受信を処理するために負荷が高まります。共有レンタルサーバーの場合、サーバー内で複数人が同居している状況ですので他の人に迷惑がかからないようサーバー側で制限されたり、一定数を超えると503エラーなどが返され、ウェブサイトが閲覧できいない状況になったりします。
レンタルサーバーを選択する上で、転送量にどのような制限があるのかチェックが必要です。
また、一日10000アクセスあるサイトなのにスペックの低いサーバープランを選択してしまうとサイト運営もままならなくなってしまうことがあるので、自身のウェブサイトはどの程度のアクセス数があるのかを確認することも必要です。
転送量の計算方法
レンタルサーバーの転送量は以下のような計算式となります。
1ページあたりのデータサイズ × アクセス数
1ページのデータサイズは、テキスト中心のページと画像や動画が多いページではデータサイズが異なります。画像が多ければデータサイズも大きくなります。
仮にデータサイズ2MBのページの一日のアクセスが10000アクセスだとすると
2MB × 10000アクセス = 20,000MB(20GB)/日
1日20GBの転送量で1ヶ月約600GB(20GB × 30日)の転送量ということになります。
1ページあたりのデータサイズを確認できるツール
Pingdom Website Speed Test
https://tools.pingdom.com/
転送量の計算ができるWebサービス
転送量・ストレージ量計算
https://millvi.jp/calculator/
転送量の確認方法
レンタルサーバーではアクセス解析が元々付属している場合がありますので、その場合はアクセス解析でも転送量を確認することができます。
エックスサーバー付属のアクセス解析
転送量無制限のサーバープランが増えています
コロナ禍もありテレワークなどが増えたことで、レンタルサーバー各社はバックボーンの増強や回線強化を行っています。以前は転送量の目安を定めていただレンタルサーバーも転送量無制限化するサーバー会社が増えてきました。
エックスサーバー転送量無制限化
エックスサーバーでも以前は転送量の目安を設けていましたが、2022年3月1日に転送量無制限することをリリースしています。
エックスサーバーの転送量目安 | スタンダード | プレミアム | ビジネス |
---|---|---|---|
2022年3月1日より前 | 900GB/日 | 1200GB/日 | 1500GB/日 |
2022年3月1日から | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
さくらのレンタルサーバーも転送量の無制限化実施
さくらのレンタルサーバ、マネージドサーバでも2022年3月2日に転送量の無制限化実施がリリースされました。
転送量無制限でも全く制限がないわけではない
「転送量無制限」のレンタルサーバーでも、全く制限がないというわけではありません。あくまでも共有サーバーですので、転送量が多いことでサーバーに負荷がかかる事態が続いたりすると、サーバー会社の判断で制限がかけられたり、プラン変更を求められることがあります。
レンタルサーバーの転送量 まとめ
レンタルサーバーの転送量はサーバーを決定する上での重要なポイントです。間違った選択をしてしまうとサイトにアクセスできなくなったり、プラン変更を求められることになります。
サイト立ち上げ時にはアクセス数を気にすることは少ないですが、サイトを大きく育てていきたい場合、既にそれなりのアクセス数が見込まれる場合はレンタルサーバーはディスク容量だけでなく、転送量についてもどのぐらい許容されるのかを確認しましょう。