無料で使えるレンタルサーバーとして人気の「XFREE」は、2025年7月31日にサービス終了となってしまいます。そのためサービス終了までに他のサービスへデータを移転する必要があります。
本記事では、XFREEから「シンフリーサーバー」にサーバー移転する手順を解説します。
完全無料なのに有料級の機能を備えているシンフリーサーバーの特徴、何ができるか知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
※シンフリーサーバーではメールは利用できません。もしメールも使いたい場合は、高性能だけどコスパ最高なシンレンタルサーバーがおすすめです。
XFREEからシンフリーサーバーへの移行条件
シンフリーサーバーは、他社からの移転の場合のみアカウントを作成できるという状況ですが、2025年2月時点で、申し込み区分に「XFREEからの移転」という項目が追加されています。
そのため、XFREEからシンフリーサーバーに移転できるようになっています。

ただし、wp.xdomain.ne.jp
というXFREEのドメインはシンフリーサーバーでは使えません。
正確には、シンフリーサーバーにWordPressデータ移行はできるけれど、xdomain.ne.jp
というドメインはシンフリーサーバーでは使えないためURLが変わります。

選択肢としては、シンフリーサーバーのサブドメインを使うか、独自ドメインを取得するかになります。長くサイトを運営するなら独自ドメインを取得するのがおすすめです。
独自ドメインを使うメリットは、他のサーバーに移ってもドメインはそのまま使えるのでサイトURLが変わらずに済むことです。
XFREEやシンフリーサーバーは無料でサーバーが使えるありがたいサービスですが、運営上の都合で今回のようにサービス終了になってしまうことが今後も起こらないとは限りません。
.comや.netの場合、ドメイン維持費は年1000円台です。
ドメイン | .com 新規 | .com 更新 | .net 新規 | .net 更新 | .jp 新規 | .jp 更新 |
---|---|---|---|---|---|---|
Xserverドメイン![]() | 1円 | 1,428円 | 1円 | 1,670円 | 350円 | 3,102円 |
お名前.com ![]() | 0円 | 1,408円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 | 0円 | 1,628円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 | 0円 | 3,124円 1〜4個保有,更新1年 + サービス維持調整費 |
ムームードメイン ![]() | 750円 + サービス維持調整費 | 1,728円 + サービス維持調整費 | 1,628円 + サービス維持調整費 | 1,628円 + サービス維持調整費 | 2,035円 + サービス維持調整費 | 3,344円 + サービス維持調整費 |
スタードメイン![]() | 980円 | 1,780円 | 1,100円 | 1,921円 | 1,900円 | 3,100円 |
お名前.com / ムームードメインではドメイン費用のほかにサービス維持調整費がかかります
シンフリーサーバー申し込み
まずはシンフリーサーバーを申し込みです。手順としては、シンアカウント作成>シンフリーサーバーアカウント作成となります。
- シンアカウント作成
メール認証あり、追加でSMS・音声認証がある場合もあり - シンフリーサーバー申し込み
他社サーバーから移転の場合:独自ドメインの入力 - 他社サーバーから移転のみ:ファイル認証
- サーバーアカウント作成完了
登録メールアドレス宛に「サーバーアカウント設定完了のお知らせ」が届く
下記より、シンフリーサーバーの申し込みフォームに進みます。

1. シンアカウントの作成
シンアカウントとは、シンフリーサーバーやシンレンタルサーバー(有料サーバー)などのシンクラウド株式会社のサービスを一元管理できるアカウントです。まずシンアカウントを作成する必要があります。
シンアカウント作成するためには、メール認証とSMS・音声認証が必須です。そのためメール受信を確認できるようにする、SMSまたは音声認証のための携帯または電話番号を準備しておきます。

シンアカウント作成時には、本人確認のためメール認証とSMS認証があります。

SMS・電話認証による本人確認もあります。ショートメールか音声で「認証コード」を取得します。

SMS認証が完了するとシンアカウント作成が完了します。
2. シンフリーサーバーの申し込み
シンフリーサーバーの申し込みに進みます。
XFREEから移転の場合

入力項目 | 説明 |
---|---|
サーバーID | シンフリーサーバー内でサーバーを識別するID 「自分で決める」をクリックすると自分で好きな名前を設定できる |
プラン | 完全無料なのは「シンフリーサーバー」 メールも使いたい場合は「シンフリーサーバープラス」(有料) |
申し込み区分 | 「Xfreeから移転」を選択 |
規約同意 | 「利用規約」と「個人情報の取り扱い」に同意するにチェック |
他社サーバーから移転の場合
他社からサーバー移転の場合、ドメインの入力が必須、現在利用中のサーバーでファイル認証があります。

入力項目 | 説明 |
---|---|
サーバーID | シンフリーサーバー内でサーバーを識別するID 「自分で決める」をクリックすると自分で好きな名前を設定できる |
プラン | 完全無料なのは「シンフリーサーバー」 メールも使いたい場合は「シンフリーサーバープラス」(有料) |
申し込み区分 | 「他社サーバーから移転」を選択 |
他社サーバーで ご利用中のドメイン名 | 他社サーバーで利用中のドメインを入力 |
規約同意 | 「利用規約」と「個人情報の取り扱い」に同意するにチェック |
3. ファイル認証(他社サーバーから移転のみ)
ファイル認証とは、入力したドメインが申し込み者所有ドメインであることを確認するためのものです。
- webauth.htmlファイルをダウンロード
認証用ファイル(webauth.html)をダウンロードします。
シンフリーサーバーの認証画面は閉じずにそのままにしておきます。 - 他社サーバーのWeb領域にファイルをアップロード
ドメインのルートディレクトリ( public_html など)に、webauth.htmlをアップロードします。 - 確認プロセス
シンフリーサーバーの画面に戻り認証を行います。
4. サーバーアカウント作成完了
ファイル認証が完了したら、申し込み完了です。

登録メールアドレスに「サーバーアカウント設定完了のお知らせ」が届きます。

これでシンフリーサーバーのサーバー設定が行えるようになります。
シンフリーサーバーへWordPressを移行する手順
他社サーバーのWordPressを、シンフリーサーバーに移行するには以下の手順で行います。
- ドメイン設定(独自ドメインのみ)
- SSL設定
- WordPress簡単移行
- 動作確認
- ネームサーバー変更(独自ドメインのみ)
- 移行完了
1. ドメイン設定(独自ドメインのみ)
シンフリーサーバー申し込み時にファイル認証を行うと、ドメインは既に設定済みになっています。
また、シンフリーサーバーのサブドメインXXX.cloudfree.jp
を使う場合はドメイン設定は不要です。
2. SSL設定
シンフリーサーバーサブドメインの場合:
SSL設定画面で、XXX.cloudfree.jp
のボタンを「ON」に切り替えます。
SSL設定が反映されるまで1時間ぐらいかかります。

他社サーバーからの移転の場合(SSLサイト):
SSL化サイトを他社から移転する場合、「他社サーバーでのWeb認証」または「他社ネームサーバーでのDNS認証」を行うと、サーバー移転によるダウンタイム(Webサイトが見れなくなる期間)を防ぐことができます。
非SSLサイトを移転する場合は、ステップ6:ネームサーバー変更後にSSL設定した方がスムーズです。
ネームサーバー変更前のSSL設定は、「他社サーバーでのWeb認証」が比較的簡単です。

ダウンロードしたファイルを他社サーバーのドキュメントルートにアップロードします。
ファイルをアップロードしたら「ONにする」ボタンをクリックします。

SSL設定状況がONになったら完了です。最大1時間で反映されます。
3. WordPress簡単移行
他社サーバーからWordPressデータをシンフリーサーバーに移行します。
移行元サーバーの情報を入力するだけで簡単にデータを移行することができます。

「移行する」ボタンをクリックすると移行がはじまります。移行状況が表示されて100%になったら、データ移行完了です。

WordPress簡単移行できない・失敗する場合
簡単移行が利用できない場合、Webデータ・データベースを手動でダウンロードして、シンフリーサーバーへ移行することができます。
XFREEの場合、FTPアカウント設定を有効にしてFTP経由でファイルをダウンロードします。
XFREE参考マニュアル:FTPアカウントについて

WordPressをプラグインを使う方法・手動でやる方法は別の記事で解説しています。
4. 動作確認
シンフリーサーバーサブドメインの場合
シンフリーサーバーサブドメインXXX.cloudfree.jp
の場合は、ブラウザからドメインにアクセスして正常にWordPressにアクセスできるか動作確認をします。
確認して問題なければこれで完了です。
他社からの移転の場合(hostsファイル)
他社からの移転で、移転前に移行先サイトを確認するには、hostsファイルを編集して動作確認をします。
hostsファイルとは、特定のドメイン名(例: example.com)を特定のIPアドレスに手動で割り当てるための設定ファイルで、Windows, Macどちらにもデフォルトで存在します。
hostsファイルを使えば、自分のパソコンだけで新しいサーバーを見ることができます。そのため、他のユーザーに影響を与えずに動作確認が可能です。
hostsファイルを開き、1行ごとに、IPアドレスとドメイン名のペアで記述します。
127.0.0.1 example.com
IPアドレスはシンフリーサーバーのIPアドレスです。自分のサーバーのIPアドレスは、サーバーパネル>サーバー情報から確認できます。

5. ネームサーバー変更(独自ドメインのみ)
あとはドメインにシンフリーサーバーのネームサーバーを設定すれば完了です。
ns1.cloudfree.ne.jp
ns2.cloudfree.ne.jp
ns3.cloudfree.ne.jp
以下はXserverドメインでのネームサーバー設定画面です。

6. 移行完了
ネームサーバーを変更後、数時間から24時間ほどでシンフリーサーバーにサーバーが切り替わります。
サーバーが切り替わったかどうか確認する最も簡単な方法は、シンフリーサーバーにのみ特定のファイルをアップします。
例えば、sample.htmlという名前でファイルを作成します。(ファイルの中身はなんでもよい、移行テストとか)
ブラウザからそのファイルにアクセスできたら、新しいサーバーが表示されているということになります。
まとめ
本記事ではシンフリーサーバーの使い方と他社からWordPressを移転する方法を解説しました。
無料サーバーとして人気のあったXFREEが2025年7月31日で終了してしまうため、新たに移転先を探している方も多いのではないかと思います。
シンフリーサーバーはXFREE以上に高機能で自由度が高い無料サーバーなので、XFREEからの移転の有力候補になるのではないでしょうか。
WordPressを使っていない静的コンテンツのみのサイト、いわゆる静的サイトであれば、Xserver Staticもおすすめです。
無料で使えるサーバーについては以下の記事でまとめていますので併せてご覧ください。
無料で使えるサーバー・ホスティングサービスおすすめ11選
シンフリーサーバーをはじめとする無料サーバーでは、サーバーサポートが無くユーザーフォーラムやマニュアルしかありません。ユーザーフォーラムだけでは解決しないことも多くあります。
サポート体制がしっかりしている有料レンタルサーバーなら、電話・メールサポートあり・コスパ最高のシンレンタルサーバーがおすすめです。